¥5,830
Picnos Tshombé by Gloria Oyarzabal
スペイン人アーティスト、グロリア・オヤーザバル(Gloria Oyarzabal)による作品集。
本書は、写真やテキスト、また様々な文書を用いることで、数十年前のコンゴで起こった出来事がいかに現代にも影響を与えているかを調査している。物語は、1960年にコンゴ共和国が独立した直後に分離独立を行った、カタンガ国の初代大統領、モイーズ・チョンベの拉致失踪事件で幕を開ける。チョンベ氏は、コバルト、ウラン、金、ダイヤモンド、銅、スズが豊富なコンゴのカタンガ地域の分離主義指導者であり、パトリス・ルムンバ(コンゴの民主的に選出された反植民地主義のリーダー)を殺害した疑いで、1963年にフランコ政権下のスペインに亡命していた。しかしその4年後、イビザ等からパルマへ向かう飛行機が何者かによってハイジャックされ、アルジェリアの軍事キャンプに2年間軟禁された後、この世を去った。
ヨーロッパによるアフリカの植民地化と、その独立における動乱の影響は現在まで続いており、アフリカからの移民もその影響のひとつである。本書で作者は、私たちにヨーロッパとアフリカの間、あるいはヨーロッパ人とアフリカ人のたちの間に確立された不平等と複雑な関係について、視覚的な表現を通して問いを投げかけている。
初版700部限定。
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Title: Picnos Tshombé
Artist: Gloria Oyarzabal
Witty Books, 2018
Hardcover, 170 x 240 mm
142 pages + booklet of 32 pages
First edition of 700 copies
ISBN: 978-88-941882-7-1
¥5,300 + tax