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サンプルセールについて

サンプルセールもいよいよ終了間近となりましたが、皆様お楽しみいただけているでしょうか。

今更ではありますが、IACKがサンプルセールを行う経緯、そしてサンプル品とは何かについて、実情を交えながら簡単にご解説いたします。


【サンプルセールとは】

普段から作品集を定価で買ってくださる方々を尊重したい気持ちから、IACKは基本的にセールを行いません。

しかし一方で、セールをきっかけにより多くの人が作品集を購入して読む体験をしたり、顧客様たちによりお得に多くの作品集を楽しんでもらいたい気持ちもあります。

そこで、閲覧用に使用した本やダメージ本に的を絞り、作品を見ることが日常の一部となるように思いを込めて、IACKは文化の日のサンプルセールをスタートしました。


【そもそもサンプル本とは】

サンプル本とは言いますが、実のところ、基本的に作品集にサンプル本はありません。

IACKで中心に取り扱う個人規模の出版では、発行部数は少ないもので数十部、多くても一度の発行部数は数千部です。場合によっては閲覧用の在庫が用意されることもありますが、ほとんどの場合は仕入れた商品のうちの一冊を閲覧用として使用しています。その一冊は当然通常通りお金を払って仕入れた商品であり、また上述したような限られた制作部数のうちの一冊です。

この2点が、作品集を扱う書店が本を乱雑に扱われるのを嫌う理由のひとつです。

このような経緯で、仕入れた本のうちの一冊は新品として販売できません。(すでに出版社で売り切れになっている場合や、状態によってはそのまま販売することもあります。また書店によってその基準はもちろん異なります)

IACKのサンプルセールではそれらの本を「サンプル」としてディスカウントをかけ、またおまけとして一部の古書や希少本も少し割引をして販売しており、販売者にとっては完全な状態ではない本が渡る先を生み出し、消費者にとってはお得な価格で本を購入できる機会としています。


【本の状態について】

基本的に閲覧用のものにはプラスチック製のカバーをかけていますが、物理的にかけられないものや質感などが伝わらなくなると魅力が損なわれるものにはかけておらず、加えて手が追いつかずかけきれない場合もあり、それらの本は経年とともにスレやキズ、ヤケが生じます。

コレクションの目的で購入する場合は新品を購入されることをお勧めいたしますが、作品を鑑賞する目的であればサンプル本で全く問題はないと思います。

しかし、実際は新品同様のものもあれば、汚れがあるものもございますので、詳細を知りたい場合はご遠慮なくお問い合わせください。


【作品集を買うこと】

読みたい本、欲しい本を全て購入できる人はほとんどいないと思います。そのため、作品集を楽しむ、あるいは勉強する上で、店頭での立ち読みはとても大切な行為です。


店主も他店舗でかなり立ち読みをしますし、IACKでも立ち読みは歓迎しています。しかし、実際に作品集を購入し、自宅でじっくりと読むのと立ち読みをするのでは、作品の見え方や理解度が全く異なります。

私的な場で周りの目や時間を気にせず読むことができること、繰り返し何度も、時代を超えて好きな時に読むことができること、これが実際に買ってみることの重要な理由のひとつだと思います。

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現在ではイベント時期が重なることから文化の日ではなく、ほかの時期にサンプルセールを開催していますが、文化として作品を楽しむことが根付いて欲しいという志は変わりません。

サンプルセールは水曜日の24時までの開催です。この機会に作品集をより身近なところで楽しむきっかけとなれば幸いです。

IACK SUMMER SAMPLE SALE 2023
7月22日(土)0:00 〜 7月26日(水)24:00
www.iack.online/collections/summer-sample-sale-2023

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Our Favorite Books of 2021

2021年も残すところ僅かとなりました。

今年もIACKで取り扱った作品集の中から店主が特にピンときた作品集をセレクトいたしました。例年通り、店主の個人的視点から選出しています。コメントもつけておりますのでどうぞご覧になってみてください。
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作品集を読む『Japan Works』

10月17日まで店頭で、そして現在はオンライン上でベルギー在住のオーストリア人アーティスト、アグライア・コンラッド(Aglaia Konrad)のアーカイブ展を開催中だ。この展示はコンラッドの代表的な作品集を中心に、これまで参加したグループ展や個展のカタログ、その他関連書籍やグッズまで幅広く網羅した、世界でも類を見ない充実した内容となっている。

幸いなことに、現在IACKには充実したコンラッドの作品集コレクションがあり、そして先日オランダの「Roma Publications」より出版された新刊は、『Japan Works』というタイトルが示す通り、日本をテーマに制作された作品である。日本の観客にとっては、この作家の作品世界に触れるまたとない機会と言えるだろう。

今回は『Japan Works』の読解を中心に、型に捉われずにあらゆる探究を続けてきた作家の魅力に迫る。
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再掲:作品集を読む『Dark Rooms』

イギリス出身の写真家、ナイジェル・シャフランは、1980年代後半にヨーガン・テラーやコリーヌ・デイ、デイヴィット・シムズらとともにロンドンの『i-D』、『THE FACE』、『Dazed & Confused』誌などで活躍した写真家の一人である。現在ではファッションフォトグラファーというよりは、ギャラリーや美術館で展示を行う写真家として認知されている。1995年に自費出版したパートナーのルースとの生活を記録した写真集『Ruthbook』は、彼のキャリアのターニングポイントとなっただけでなく、写真家と被写体の関係性を捉えた名作として写真集の歴史にもその名を深く刻んだ。
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長く、豊かに作品集を楽しむために Vol. 2

前回は、IACKが作品集をセレクトする上で重視しているポイントをご紹介しました。今回からは、そのようにセレクトした作品集をどのように紹介していきたいと考えているかを少し。

量とスピードをどのように捉えるか】

2010年代のアートブック/写真集ブームは、過去に例を見ない数の作品集と観客を生み出しました。しかしその反面、しっかりと鑑賞されることなく埋もれてしまった作品や、一時的ブームとして消費することしかできずに離れてしまった観客たちが多く生まれたことも事実です。

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