being transported and rapt in secret studies by Margareta Bergman

オスロを拠点に活動するアーティスト、マルガレータ・バルグマンによるアーティストブック。 

本作は、ノルウェー公道庁に招かれ、ノルウェーの主要な南北幹線道路であるE6号線の一部区間を調査した際に制作された作品である。バルグマンのアプローチは、近代道路建設の前提条件、とくに、速度と加速がすべての社会発展の前提であるべきだという主張への強い不信感から生まれている。本書に収録された写真は、ノルウェーの主要な陸上輸送路であるグドブランズダーレンで、道路工事を行う検査官や請負業者とともに働きながら撮影された。本書は、バルグマンが撮影した写真やアーカイブ資料、そしてコラージュやペイント、加工を施したものが織り交ぜられている。バルグマンは、「破壊するテクノロジーは、修復するテクノロジーと根本的に異なるものではない」という信条に基づき、本というメディアを、新たなつながりを生み出すためのツールとして用いている。この考えを道路に関する規則、計画、構造といったシステムに照らし合わせながら、バルグマンは視線をさまよわせる独自の風景空間を作り出し、読者を共同観察者として、道路とその建設に伴う社会的・地形的変化について考察するように誘う。

変化の過程におけるイメージや道路の写真は、元の地理的文脈から切り離され、一冊の本という風景の一部と化している。ページをめくる毎に風景の奥を探索するような、直感的かつ、自由な思考のためのガイドブックのような作品集。

限定600部。

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Title: being transported And rapt in secret studies
Artist: Margareta Bergman
Multipress, 2017
Hardcover with tipped-in image
190 x 250 mm, 200 pages
Limited edition of 600 copies
ISBN 978-82-92224-32-8
¥5,390-