(新装版) 来たるべき言葉のために by 中平卓馬
日本人写真家、中平卓馬による作品集。
中平卓馬は東京外国語大学スペイン語学科を卒業後、さまざまな職を経て雑誌『現代の眼』に編集者として入社、そこで戦後日本を代表する写真家の一人である東松照明や寺山修司らと出会う。東松の提案により誌面で写真の連載企画が始動し、そこでのちにプロヴォークでともに活動する高梨豊や、森山大道とも知り合い、東松からペンタックスのカメラをプレゼントされてことをきっかけに、中平自身も写真の撮影を開始する。1968年にプロヴォークを結成し、その最終号となる3号と同じ1970年に出版された中平のファースト写真集が本作、『来たるべき言葉のために』である。本書で見せている、言葉を置き去りにするような「アレ・ブレ・ボケ」の写真表現をのちに本人は根底から否定するが、プロヴォークの時代、そして当時の社会感覚を反映した名作として現在まで語り継がれている。
「刊行から40年を経て同書の入手は困難となり、掲載作品のごく一部が繰り返し紹介されるという残念な状況がこれまで続いてきました。これら一連の写真は、1973年のエッセイ「なぜ、植物図鑑か」において作家自らが批判し、乗り越えるべき対象とした作品群ですが、作者がそれを否定した意味を再考するためにも当の作品が提示されることは充分に意義深いことのはずです。現在も写真家として日々活動を継続している中平卓馬の初期写真集をとらえなおし、いまなおアクチュアルな作品として再発見することを企図して、本書をここに再刊いたします」 ― 出版社説明文より
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Title: 来たるべき言葉のために (For a Language to Come)
Artist: 中平卓馬 (Takuma Nakahira)
Osiris, 2010
Hardcover, case binding
307 x 215 x 19 mm
160 pages
Text in English
First edition
ISBN: 978-4-9901239-8-7