クリスマスギフトラッピングのご案内

今年もクリスマス仕様のギフトラッピングを承ります。

クリスマスのギフトに、あるいは自分へのプレゼントにお買い物をされる際はどうぞご利用ください。

ささやかなサービスではございますが、お楽しみいただけますと幸いです。

実施期間:12月16日(月)〜24日(火)
代金:無料
ご希望の方は店頭は口頭で、オンラインストアが備考欄にその旨をご記入ください。

*商品のお届けに関して、お急ぎの場合は事前に必ずご確認をお願いいたします。また、ラッピングに伴う商品サイズの変更により、配送方法が変更となる場合がございます。該当する場合は商品購入後に別途確認のご連絡をさせていただきます。何卒ご了承ください。

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年末年始の店舗営業、ならびに配送業務に関するご案内

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

年末年始における店舗営業、配送業務、ならびにお問い合わせのご対応につきましては、下記の通りとさせていただきます。

休業期間につきましてもオンラインストアでは24時間オーダーを承っておりますが、発送ならびにお問い合わせへのご返答につきましては1月6日より順次ご対応させていただきます。

皆様にはご不便をおかけしますが、何卒ご留意くださいますようよろしくお願い申し上げます。

店舗営業
12月13日(金)振替営業 *11:00-16:00
12月14日(土)営業
12月15日(日)営業
12月16日(月)振替営業 *11:00-16:00
12月21日(土)営業
12月22日(日)営業
12月28日(土)営業
12月29日(日)営業

2025年
1月4日(土)休業
1月5日(日)休業

商品配送、ならびにお問い合わせに対するご対応
〜12月30日 15:00まで|通常配送
12月30日 15:00以降〜1月5日|休業期間のため配送停止
1月6日〜|順次配送再開

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Store opening Hours | December - January
12.13 (fri) open *11:00-16:00
12.14 (sat) open
12.15 (sun) open
12.16 (mon) open *11:00-16:00
12.21 (sat) open
12.22 (sun) open
12.28 (sat) open
12.29 (sun) open

2025
1.4 (sat) closed
1.5 (sun) closed

Online Store
Regular service until 3 pm on December 30th
No shipping from 3 pm December 30th until January 5th
Shipping starts from January 6th

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9月15日(日)の営業時間とイベント登壇のご案内

現在店頭で開催中のベルティアン・ファン・マネン特集は、9月23日までの開催となります。

当展は土日祝日の営業となりますが、9月15日(日)につきましては下記イベント登壇のため、15時までの営業とさせていただきます。お間違えのないようご注意ください。

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#Meeting 7「振りかえり」
日時:2024年9月15日(日)16:00-
場所:金沢21世紀美術館 プロジェクト工房前 *雨天の場合は美術館内広場予定
参加費:無料 *予約不要

今年6月に開催された「Everything is a museum」とは何だったのか。参加スペースの代表ほぼ全員が登壇いたします。限られた会期での開催でしたので、会期中にイベントを観られなかった方も是非足を運んでみてください。

「能登半島地震から9ヶ月、Everything is a museumの展覧会が終わり、金沢21世紀美術館が再開されてから約3ヶ月。『ミーティング』『展覧会』に参加してどうだったのか、発災から半年以上経って今、どのような状況で何を考えているのか?参加スペースの皆で集まり、もう一度、情報共有から始めます」(イベントテキストより)

「Everything is a museum」出版物
https://www.iack.online/collections/all-items/products/everything-is-a-museum

「Everything is a museum」有事の際に芸術ができること|河野幸人
https://note.com/leal_thyme2851/n/nd816a68d2a46

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ブックレビュー|『Bolnichka』 by Vladyslav Krasnoshchok

昨年パリで開催されたフォトブックフェア「Polycopies」を訪れた際、あるブースで一際目を引く本を見つけました。


一見手製本にも見える医療用(?)テープを施した装丁に誘われ本を開くと、日本のアレブレボケとも異なる、決して鮮明とは言えない質感の写真が目に飛び込んできます。写真はどこかの病院で撮影されており、表紙はこの内容を踏まえてデザインされているようです。その時点で作品の詳細は知りませんでしたがやけに印象に残り、帰国後出版社にコンタクトを取りました。



ヴラディスラヴァ・クラスノシチョクは、1997年から2002年までハルキウ医科大学で医学を学んだ後、2008年から写真を撮影し始めます。2010年からは顎顔面外科医としてハルキウ国立救急病院に勤務し、同時期に「Shilo Group」の一員として活動を開始しました。

「Shilo Group」とは、写真ハルキウ派美術館(以下MOKSOP)のディレクターでもある写真家のセルヒー・レベディンスキーと、ヴァディム・トリコザン、オレクシー・ソボレフらによるハルキウ派の写真家グループです。ウクライナの社会問題、主にソ連の過去の遺産に焦点を当ててながら、これまでのハルキウ派の作品を更新するような挑戦的写真作品を発表しています。中でも、2014年1月にキーウで起こった抗議デモを独立広場で数日間かけて撮影した作品/写真集『Euromaidan』は、近年の写真史における重要作のひとつに数えられています。

本作『Bolnichka』は、クラスノシチョクが10年以上務めた病院で2010年から2018年にかけて撮影した写真と、勤務中のさまざまなエピソードを収録しています。

当初は同僚たちを被写体に写真を撮影していたそうですが、次第に患者たちから写真を撮ってくれと声をかけられるようになり、クラスノシチョクは時に自ら病人らしいポーズや表情をカメラに向けて演じてみせる彼らの姿も撮影し始めました。写真の質感も相まって、フィクションとリアルは等価なものとして混在しています。

写真の特徴的な色合いは、「リスプリント」という印刷技法によるものです。リスプリントとは、暗室でのプリントの際に印画紙を過剰露光させ、それを薄い現像液で現像したプリントを指します。「Shilo Group」はこの手法をハルキウ派のモノクロ写真表現を再定義するための戦略のひとつとして頻繁に使用しており、印画紙は過去の遺物となったソビエト製のものを使用しています。

表現としての側面が強ければ強いほど、作者の「世界観」に被写体を暴力的に従属させてしまうケースは多々あります。しかし本作では、「Shilo Group」の流れを汲んだ印象的な技法が全体を通して用いられているにも関わらず、被写体たちの主体的な振る舞いが作品をかき乱し、単なるソーシャル・ドキュメンタリーに止まらない、多角的解釈を可能にしています。



本作はその後、2024年度のアルル国際写真フェスティバルの写真集賞にノミネートされました。ソ連崩壊後の厳しい環境をとらえた作品として、医者の日常日記として、そしてハルキウ派の先行世代に対するアクションと探求の成果物として、ぜひお手元でご覧になってみてください。

Title: Bolnichka
Artist: Vladislav Krasnoshchok
MOKSOP, 2023
Hardcover
200 x 180 mm
120 pages
Text in Ukrainian and English
First edition of 600 copies
ISBN: 978-3-947-922-03-1
¥9,460 -
https://www.iack.online/collections/kharkiv-school-of-photography/products/bolnichka-by-vladyslav-krasnoshchok

MOKSOP全タイトルはこちら↓
https://www.iack.online/collections/kharkiv-school-of-photography
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【検証】10万円のプリント付き作品集は高いのか

久しぶりの更新となります。

現在店頭ではプリント付き特装本フェアを開催中です。

6千円から10万円ほどの価格帯の特装本を展示販売しておりますが、普段作品集を中心に販売していることもあり、そもそもプリントの相場がわからないというお声も少なからずいただいております。

そこで今回の記事では、写真作品の価値はどのような基準で決まるのか、そして10万円の特装版は高いのかを考えてみようと思います。

結論を先に述べますと、10万円のプリント付き作品集は安くはないけれど高くもありません。

もう少し具体的に言い換えると、「一般的な感覚として10万円は安い買い物ではないが、作品の価値を複合的に考慮すると高くない場合もある」となります。

前者についてはこれ以上説明するまでもないと思いますので、今回は後者について、作品の価値や値段がどのように決まるかを駆け足で解説します。

【写真の価値】

写真は絵画や彫刻とは異なり、ネガやデータからいくらでも複製可能な性質を持っています。そこで、他の芸術ジャンルと同等のオリジナル性を作品にもたらすために採用されるのが「エディション制」です。

エディションとは、作品を事前に約束した数だけ制作しますよ、という取り決めです。そうすることで作品の信用性と希少価値を担保しています。

写真作品の場合は大体3部から5部のエディションが一般的で、多くて10部ほどです。生産数が希少性を担保し価値を決定づけるので、数が少なければ少ないほど値段は上がり、多ければ多いほど値段は下がります。

加えて重要になるのが作家の評価や知名度であり、それを踏まえて最終的な価値が決まります。他の物事と同じく、需要と供給のバランスで作品の価格は変動しているのです。(他にもプリントの年代や技法やサイズなど、さまざまな基準がありますが端折っています)

Framed print from "The Well Special Edition" by Nigel Shafran

今回のフェアで特集するのは、通常版の作品集に加えて部数限定でされたプリント付きの特別版作品集です。

その価値を見極めるためには、先ほどの指標とあわせて以下の4点を判断基準にしてみるといいと思います。

①発行部数/エディションはどのくらいの数か
②プリントのクオリティは高く、作家自体がプリントを監修しているか(サイズや制作技法を含む)
③サインやナンバリングが記入されているか
④通常盤や特装版はまだ市場で入手可能か

以上を踏まえて、今回展示しているマーク・シュタインメッツのプリント付き特装本の価値を検証してみましょう。

【マーク・シュタインメッツの特装本の価値】

"Past K-Ville" Special Edition by Mark Steinmetz

アメリカ人写真家のマーク・シュタインメッツは1961年生まれ、イェール大学で写真を学びました。ストリート・フォトグラフィーの巨匠、ギャリー・ウィノグラウンドの運転手として一年間行動を共にしたエピソードもある、超正統派アメリカ写真の写真家です。

これまでに美術館での個展やグループ展を多数開催しており、彼の作品はさまざまな施設にコレクションとして収蔵されています。また大手出版社から独立形出版社まで、現在進行形で多数写真集も出版しています。作品の価格については公開されていないので不明ですが、おそらくかなりいい値段がするものと推測されます。

では、今回出展している特装版をみていきます。

①発行部数/エディションはどのくらいの数か
発行部数は50部限定。シュタインメッツはこれまでに500部限定のプリント付き作品集も出版していたりもするので、50部は特装版としてかなり少ない部類になります。そもそも世界中で50人のみが所有できると考えるとかなり少なく貴重ではないでしょうか。

②プリントのクオリティは高く、作家自体がプリントを監修しているか
出版社のウェブサイトをみると、手焼きではないものの、信頼のおけるプリンターが制作した高品質なプリントであることがわかります。サイズは230 x 162 mmで、悪くないサイズです。

③サインやナンバリングが記入されているか
それぞれにサインとシリアルナンバーが入っています。

④通常盤や特装版はまだ市場で入手可能か
本作は通常盤も特装版もすでに絶版となっており、通常盤は版元で約8万円、また20万円以上の値付けをしている場所もあります。特装版はどこにも売っていません。この時点で額装付きのプリントと本がセットで10万円は破格の値段だとお分かりいただけると思います。プリントは実質1、2万円です。おそらくもっと値段を上げてもそのうち売れるでしょう。

情報をまとめてみます。

・この作家はアメリカ写真史に則った大御所作家である
・普段のプリントはおそらく倍以上の価格で取引されている
・発行部数は少ない方で、価値も高い
・高品質なプリントで、サイズも良い
・作家によるサインとナンバリングが入っている
・通常盤、特装版ともに既に絶版かつプレミアがついている

このように、本作の価格として10万円は決して高くないことがわかりました。

他の作品集についても同様に検証すると同じような結果になるかと思います。

Framed print from"Past K-Ville" Special Edition by Mark Steinmetz

店主も普段10万円の作品を軽々と買うかと言われたら、そのようなことはありません。しかし、プリント付き特装本は、憧れの作家の作品を作品集とセットで手頃に購入できるチャンスであり、また、初めての作品購入としてもまたとない機会であることは確かです。

何より、作品集も良いですが、飾ることで空間そのものにインパクトを与えるプリントもまた良いものです。

展示は今月30日まで。メールでも通販対応を承りますのでご遠慮なくお問い合わせください。

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特装本プリントフェア
会期|2024年3月16日(土)、17日(日)、20日(水祝)、23日(土)、24日(日)、25日(月)、30日(土)*31日(日)は休業
営業時間|11:00-14:00、15:00-18:00
会場:IACK 〒920-0864 石川県金沢市高岡町18-3

入場無料
問い合わせ:info (at) iack.studio
詳細:https://www.iack.online/blogs/news/special-edition-prints-fair
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