ただいまIACKでは、IACKが蒐集してきたアーティストブックのコレクション展「IACK Collection」の第一弾として、オーストリア在住の日本人写真家、古屋誠一が今日までに制作してきたアーティストブック展を開催いたしております。
古屋は亡き妻を題材にしたシリーズ作『Mémoires』が広く知られていますが、その他にも多くの優れた作品を制作してきました。当展では、『Mémoires』のあまりにも強いドラマ性のために見過ごされてきたかもしれない作家の一面とその表現に着目することで、写真を通して「物語る」ことの可能性を探ります。
会場ではIACKが所有する初期から近年の作品集に加えて、作家の最新刊『First Trip To Bologna 1978 / Last Trip To Venice 1985』の販売も行います。この機会にどうぞご来場ください。
IACK Collection:
Artists' Books by Seiichi Furuya
会期:2022年4月2日(土)- 4月17日(日)*第一週は水曜木曜、第二週は月曜火曜定休
営業時間:平日12:00-17:30/土日祝12:00-19:00
会場:IACK
お問い合わせ:info (at) iack.studio
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古屋誠一/Seiichi Furuya
1950年、静岡県生まれ。東京工芸大学を卒業後、1973年に横浜港からシベリア鉄道でヨーロッパに渡り、オーストリアを中心に通訳や編集の仕事をこなしながら作品制作を行う。1985年に自ら命をたった妻・クリスティーネを題材にした一連の作品『Mémoires』で最もよく知られるが、その他にも1980年にアムステルダムで撮影したスナップ写真をまとめた『AMS』や、1981年から1983年にかけてオーストリア国境を撮影した『国境(STAATSGRENZE) 1981-1983』を始めとした優れた作品群を残している。また、オーストリアの写真雑誌「Camera Austria」の創刊者の一人として日本の写真家たちをヨーロッパに、そしてヨーロッパの写真家たちを日本に紹介するなど、多岐に渡る重要な仕事を行ってきた。