新たなる凝視 by 中平卓馬

日本人写真家、中平卓馬による作品集。

中平卓馬はプロヴォークでの活動を経て、1970年に『来たるべき言葉のために』を発表、その後『なぜ植物図鑑か』（1973）をはじめとした重要なテキストや写真は発表していたが、1977年に自宅でホームパーティーを行っていたところ、急性アルコール中毒により昏睡状態に陥る。目を覚ました中平は記憶と言語能力の一部を失っていた。本書は、その後制作された最初の写真集であり、『なぜ植物図鑑か』で述べた哲学の本格的実践を感じさせる最初の作品集である。この頃はまだモノクローム写真も収録されてるものの、『来たるべき言葉のために』とは異なり、夜でもブレないように三脚を用いて撮影することで、全体を通してモチーフがしっかりと確認できる。詩的な要素を否定した中平は、変哲のなさが持つ世界と写真の過激さの領域に足を踏み入れていた。

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Title: 新たなる凝視 (New Gaze）
Artist: 中平卓馬 (Takuma Nakahira)
晶文社 (Shobun-sha), 1983
Hardcover with dust-jacket, case binding (missing Obi-band)
264 x 189 x 14 mm
126 pages
Text in Japanese
First edition
¥27,500 -

Condition: Very Good／帯欠け。経年並のスレやキズ、ヤケはあるが美品。